追加実装されたエリア会話の2年目分まとめ(2021/9/30~2022/9/29)
絵名 | 相変わらず、ここは何もないね |
瑞希 | あはは。でも、人はたくさん増えたよね~ |
奏 | うん、最初はミクだけだったしね |
絵名 | ほんとだね。でもリンが来て、メイコが来て、ルカが来て……。 そのたびに、なんだかんだあったなぁ |
瑞希 | だねー。それに、ちょっとずつだけど、 まふゆにも変化が出てきてるみたいだね |
まふゆ | ……そう、なのかな |
絵名 | まあ、『わからない』ばっかりじゃなくなってきてるしね |
奏 | うん。まふゆにとっては、すごく大事なことだと思う |
奏 | だから、これからも思ったこととか、感じたこととか、 何かあったらわたし達に教えてほしいな |
まふゆ | ……わかった |
??? | いっちゃん、だーれだ? |
一歌 | わ……。声は穂波だけど……。 目隠ししてるのは咲希でしょ? |
穂波 | あ、やっぱりわかっちゃった? |
志歩 | まあ、そりゃわかるでしょ |
咲希 | ええー! でもでも! 声はともかく、 なんで目隠ししてるのアタシだってわかったの!? |
一歌 | 咲希の手って、他の人よりちょっとあったかいから。 それに、志歩がこういうことすると思えないし |
穂波 | そういえば咲希ちゃん、ちょっと平熱高いもんね |
咲希 | そうだけど、それでバレちゃうなんて……! |
咲希 | もー、しほちゃんが協力してくれたら、 いたずら成功したのにー |
志歩 | あーはいはい。ていうか、いたずらする意味あるの? |
咲希 | あるよー! まずいっちゃんが、びっくりしてくれるでしょ? そしたらだませたアタシ達もやったねっ!てなるじゃん! |
一歌 | もう、びっくりさせなくていいから |
咲希 | とか言って、ぜーんぜん驚いてなかったくせに~ |
志歩 | ほら、おしゃべりはそこまで。 そろそろ練習に行くよ |
穂波 | そうだね。セカイでミクちゃん達も待ってるし |
一歌 | うん。行こう! |
みのり | ……もうすぐ生配信の時間だ。 今日こそ段取り間違えないように、しっかりやらなくちゃ |
えむ | なんだかブルーなみのりちゃんに、 突撃わんだほーいっ☆ |
みのり | ひょえっ!? え、えむちゃん!? |
えむ | えへへっ☆ びっくりさせちゃってごめんね! |
えむ | いっつもにこにこ笑顔なのに、 今日はしょんぼりどよーんだったから、 何かあったのかなって思って |
みのり | 心配してくれてありがとう、えむちゃん |
みのり | 実はこの前、生配信で段取りを間違えちゃって。 だから今日は間違えちゃダメだって思って、 ちょっと緊張してたんだ |
えむ | そっかぁ……。でも、お顔がしょんぼりブルーなのは、 もったいないよ! みんなが見たいのは、きっとみのりちゃんの笑顔だもんっ☆ |
みのり | えむちゃん……。 うん、ありがとう! |
みのり | よし! わたしはみんなに希望を届けるアイドルなんだから、 もあもあ笑顔でがんばるぞー! |
えむ | よかったー、もういつものみのりちゃんだね♪ あたしも応援してるねーっ☆ |
みのり | うん! ありがとう、えむちゃん! |
みのり | あ、見て寧々ちゃん! これから、新人アイドルのデビューイベントがあるみたいだよ! |
寧々 | へえ。CDショップって、そんなこともやるんだ |
みのり | うん! 他にも握手会とか、 季節ごとにミニライブもやったりするんだよ |
寧々 | そうなんだ……。 ――あ、人がどっとステージのほうに向かって行ったね |
みのり | イベントが始まるのかも! 寧々ちゃん、せっかくだから見ていかない? |
寧々 | あ……い、いいよ。 こういうの見たことないし |
みのり | やったー! すごく盛り上がると思うよ! さっき移動してった人達、デビューを楽しみにしてた ファンの人達だと思うから! |
寧々 | そうなんだ。どんな感じになるんだろ。楽しみだな |
こはね | 草薙さんって、小さい頃から歌とお芝居をやってたんだよね? |
寧々 | うん。昔、『人魚姫』の舞台を見た時に、 主演の俳優さんの歌にすごく感動して、 わたしもあんな風になれたらって、憧れたんだ |
こはね | あっ! その気持ち、ちょっとわかるかも |
こはね | 私も、ストリート音楽を始めたのは、 今チームで一緒に歌ってる子の歌がきっかけだったから |
寧々 | それって、白石さんのこと? |
こはね | うん! 歌を聴いて、 こんな曲があるんだっていうのもびっくりしたけど、 杏ちゃんの歌声にもすっごく胸がドキドキしたの |
寧々 | ドキドキか……。わたしも、憧れの俳優さんの歌を聴いた時、 そんな感じだったな |
こはね | ふふ、その出会いがあって 今の私達がいるって思うと、歌ってすごいよね |
寧々 | うん。本当にそうだね |
杏 | ねえ、ちょっと提案があるんだけどさ。 今度の練習、二人一組で相棒をシャッフルしてやってみない? |
彰人 | シャッフル? |
杏 | そう! たとえば、私と彰人か冬弥が組んで、 こはねともどっちかが組んで練習する、みたいな感じ! |
冬弥 | なるほど。ハモリがある時はそういう組み合わせで 練習することもあったが…… |
こはね | うん、普段はあんまりやらないよね |
杏 | 実はさ、こはねの友達と一緒に練習した時に思ったんだけど、 普段と違う相手と練習するとなんか新鮮っていうか、 新しい発見とかありそうなんだよね! |
こはね | あ、それわかるかも! 私も、みのりちゃん達と練習して、 いろいろ気づけたこともあるし |
冬弥 | たしかにそういう意味では、 普段と違う練習というのもいいかもしれないな |
彰人 | だな。練習するのに変わりはねえし。 やってみるか |
杏 | やった! じゃあ、まず誰と誰が組むか決めないとね! |
みのり | えー、皆さん! 右手に見えるのがフェニックスコースターです! |
愛莉 | 思いきり看板にそう書いてあるから、 言われなくてもわかってるわよ |
雫 | みのりちゃん、とっても張りきってるわね |
遥 | 4人でフェニランに来れたのがよっぽど嬉しいみたいだね |
愛莉 | 気持ちはわかるけど、今日は一応、 ファンフェスタお疲れさま会なのよ? |
雫 | そうねえ。それなのに、主役のみのりちゃんに 案内してもらっちゃっていいのかしら? |
遥 | いいんじゃないかな。……ほら |
みのり | えへへっ。この日のために、 こはねちゃんと作ったガイドブックもあるし、 今日はめいっぱい楽しんでもらおーっと! |
遥 | ふふ。本人はすごく楽しんでるみたいだよ |
愛莉 | そうみたいね。じゃあ、みのりに楽しんでもらうためにも、 わたし達もめいっぱい楽しみましょうか |
雫 | ええ、そうね! |
えむ | あれ? 寧々ちゃん、ネネロボちゃんは? 今日、一緒じゃないの? |
寧々 | あ、うん。ちょっと動きがカクカクする時があって、 類に預けて、見てもらってるところだから |
司 | なに? それで、ネネロボは大丈夫なのか? |
類 | ああ。2、3日もあれば修理できるよ |
司 | そうか。よかった |
えむ | でも直るまでは、会えないんだよね~ |
寧々 | ほんの2、3日でしょ |
えむ | そうだけど~ |
司 | それなら、ネネロボの復帰祝いについて考えながら待つ というのはどうだ? |
類 | フフ。これからメンテするのに、気が早いね |
寧々 | でも、ネネロボも喜んでくれるかも |
えむ | うん! よーし、ネネロボちゃんが戻ってきた時に、 びっくりするようなパーティーにしちゃおーう♪ |
寧々 | ふふ。そうだね |
寧々 | えっと……。みんな、いらっしゃい |
みのり | ショーに招待してくれてありがとう、寧々ちゃん! わたし、すっごく楽しみにしてたんだ! |
こはね | 私も! 新作って草薙さんから聞いてたし、 昨日の夜はワクワクして眠れなかったよ |
一歌 | ふふ。こはね、もともと草薙さん達のショーのファンだもんね |
一歌 | あ、そうだ。草薙さん、ショーの見どころを聞いてもいいかな? せっかくだから、いろいろ勉強させてもらいたくて |
みのり | あ、わたしも聞きたい聞きたーい! |
寧々 | 今回のショーは、ミュージカル色が強いから、 見どころは歌かな |
一歌 | ミュージカルってことは、セリフを歌うところもあるよね。 歌詞作りや作曲の参考になるかも |
寧々 | あと……衣装とダンスの振り付けも結構こだわったから、 そこも、見てくれたら嬉しいな |
みのり | おおー! 歌とダンスに、衣装に振り付け! アイドルにぴったりな内容だね。 勉強させてもらいます! |
こはね | ふふ。私は歌が楽しみだな。 草薙さんも他の人達も、すっごく上手だから |
寧々 | (みんな、すごく期待してくれてる……) |
寧々 | (……よし。ちゃんと応えられるように頑張らなくちゃ) |
ミク | ねえ、杏。サンドイッチを作ってみたんだけど、 食べてみてくれない? |
杏 | えっ! ミクの手作り!? |
ミク | そう。ほらだいぶ前に、 料理、やってみたら?って杏が言ってたでしょ。 |
ミク | メイコに相談したら、まずは包丁に慣れるところからって、 サンドイッチを教えてもらったの |
杏 | あの話、覚えててくれたんだ! 嬉しいなぁ。じゃあ、遠慮なくもらうね! |
杏 | はむ……。ん、美味しいよ。 野菜もシャキッとしてるし、からしマヨネーズもいい感じ |
ミク | よかった。実は、杏にあげても大丈夫って、 メイコが言ってくれるまで何十個も作ったんだ |
杏 | え、そんなに!? |
ミク | うん。あ、作ったやつはほとんど カイト達に食べてもらったから、食材は無駄にしてないよ |
杏 | そ、そっか…… |
杏 | (サンドイッチって、 作るの失敗するような料理じゃないんだけど……。 何があったんだろう) |
KAITO | ふぅ……お腹いっぱい。 しばらくサンドイッチはいらないかな…… |
MEIKO | ごめんね。ミクのサンドイッチ作りに協力してもらっちゃって。 まさか、あんなに不器用だと思わなくて…… |
KAITO | あはは……。からしマヨネーズをパンに塗るんじゃなくて、 パンをからしマヨネーズに浸そうとした時は、 さすがにドキッとしたなぁ |
MEIKO | ええ……包丁も、まさかあんな風に 振り下ろして切ろうとすると思ってなかったし…… |
MEIKO | でも、今まで興味を持たなかった料理をやってみたいだなんて、 きっとミクも、あの子達から影響を受けてるのね |
KAITO | だろうね。ミクが一番、あの子達のそばにいたんだから |
MEIKO | ええ。ひょっとしたら、 また他のことにも挑戦したいって言いだすかもね |
KAITO | 案外、料理を極めたいって言いだすかも |
MEIKO | それは……。 ……いえ。もしそうなったら、しっかり応援するわ |
レン | あ、杏! ちょうどいいところに! ちょっと協力してくれない!? |
リン | 今からわたし達が交互に歌うから、 どっちが良かったか審判してほしいの! |
杏 | いいけど……。 ……ひょっとして、ふたりともケンカ中? |
リン | レンが悪いんだよ! わたしが、 ここのパートはこうしたほうがいいよって、 教えてあげてるのに! |
レン | オレにはオレのやりたい歌いかたがあるんだってばー! |
杏 | あー、はいはい! ふたりとも落ち着いて |
杏 | えっと、歌いかたで意見が食い違っちゃったから、 歌を実際に私が聴いて、 どっちがいいか決着をつけるって感じなんだね? |
リン・レン | 『うん!』 |
杏 | ……そんなに大事そうなこと、私が審判していいの? それで、ちゃんと納得できそう? |
レン | うん、大丈夫! |
リン | お願い、杏ちゃん! |
杏 | わかった! なら、私も真剣に聴くね! |
冬弥 | 飲むたびに思うが、 メイコさんのコーヒーは本当に美味しいな |
杏 | そうだね。でも、うちのコーヒーとの味の違いが、 あんまりわかってないんだよね |
杏 | メイコさんがいれてくれるコーヒーのほうが フルーティーな感じするんだけど……。 冬弥からすると、どういうところが違うように感じるの? |
冬弥 | そうだな……。白石の言うとおり、 メイコさんがいれてくれるコーヒーはフルーティーで、 それをより引き出す為に、浅煎りになっているんだろうな |
冬弥 | 逆に謙さんのコーヒーのほうは深煎りで、 苦みが引き立つように工夫されていると思う |
杏 | 言われてみればたしかに…… |
杏 | ありがとう、冬弥! コーヒーのこと、まだ全然わかってなくてさ。 すっごく助かる! |
冬弥 | いや。俺はただ好きなだけだからな。 詳しい話は、メイコさんや謙さんに聞くのがいいと思うぞ |
杏 | そうなんだけどさ。わかりやすく説明してくれるし、 お客さんの立場の感想とかも聞きたかったんだよね! |
冬弥 | そうか。役に立てたのなら、何よりだ |
彰人 | おい。今日の練習少し遅れる |
杏 | オッケー! けどなんで…… |
杏 | あ、わかった。英語の補習でしょー! |
彰人 | は? ちげーよ。バイトのヘルプ |
杏 | なんだ、そっちかぁ。 うちのクラスにも何人か補習受ける子いたから、 絶対それだと思ったのに |
彰人 | 人のこと笑ってられんのか? 古文、抜き打ちテストがあるとかって噂聞いたぞ |
杏 | げっ、それほんと!? ヤバい……勉強しておこーっと |
杏 | あ、彰人と冬弥じゃん! ちょうどよかった! もし時間あったら、ショッピングモール一緒に行かない? |
彰人 | は? ショッピングモール? |
こはね | 実は、ショッピングモールでやるのど自慢大会に、 私、エントリーしてて…… |
冬弥 | 小豆沢が? |
彰人 | お前なぁ。なんでまたそんなもんに…… |
こはね | えっと、優勝賞品が温泉旅行なんだけど、 お母さん旅行に行きたがってたし、 優勝してプレゼントしてあげたいなって思って |
杏 | というわけで、 親孝行なこはねの勇姿を見に行くところってわけ! |
冬弥 | なるほど。では俺達も応援しに行こう |
彰人 | おい、冬弥! |
杏 | よーし! こはね、私達がついてるから、思いっきり歌っちゃって! |
こはね | うん! |
彰人 | オレはまだ行くって言ってねえだろうが……ったく |
彰人 | おい、負けたら承知しねえからな |
こはね | う、うん! 絶対優勝して、温泉旅行もらうね! |
杏 | へえ、今度ここのライブハウスで、 ワンマンライブあるんだ……って、見てこはね! |
こはね | あ、この人達、 このあいだの対戦イベントで一緒に出てたチームだね |
杏 | そうそう! かなり強敵だったよねー。 判定も、ギリギリで勝てたっていうか…… |
杏 | ねえ、こはね! このライブ見に行ってみない? 敵情視察的な感じで! |
こはね | うん! 行きたい! |
杏 | じゃあ決まり! よーし、まずはチケットをゲットしないとね! |
ルカ | ふぁ……ねえ、カイトくん? あの雲の上には、行けるのかしら? |
KAITO | 雲の上? そうだね……空飛ぶ汽車でも 雲の高さまでは行けないから、難しいと思うよ |
ルカ | あら~、残念。きっとぽかぽかふわふわで、 と~っても気持ちよく眠れると思ったのに…… |
KAITO | はは。雲の上で眠るのは、 たしかに気持ちよさそうだね |
KAITO | んー、ふわふわの生地を集めて、 白い雲みたいなクッションを作るのもいいかもしれないね |
KAITO | そうすれば、雲の上を舞台にしたショーも作れるし |
ルカ | 素敵ねえ~。ふわふわのクッションで眠れるし、 楽しいショーもできて…… |
ルカ | ふふっ……想像したら、なんだか気持ちよくなって……。 すー……すー…… |
KAITO | ふふ。ルカも期待してくれているみたいだし、 試しに作ってみようかな |
類 | カイトさん、劇団にいるぬいぐるみ達だけど、 全員、把握しているのかい? |
KAITO | もちろん。ただ、似てる子もいるから、 最初はたまに間違えてしまっていたよ |
類 | けれど、僕が把握しているだけでも 相当な数のぬいぐるみがいるはず……。 それを全部把握しているなんて、さすがだね |
KAITO | みんなそれぞれ個性があるからね。 それに、得意なことや苦手なことも違うんだよ |
類 | そこまでしっかり把握しているんだね…… |
類 | それに、ぬいぐるみの一体一体に 個性があるなんて、このセカイという場所は本当にすごいな |
KAITO | セカイがすごいというよりは、 想いの持ち主である司くんが、すごいんだと思うよ |
KAITO | ぬいぐるみみんなに個性があるのも、 司くんと関わりがあるんだろうしね |
類 | そういえば、即興劇の時にぬいぐるみを役者に見立てて、 足りない人数を補っていた、という話は聞いたことがあるよ |
KAITO | つまり、司くんの中ではそれぞれのぬいぐるみに キャラ付けが施されていた、ということかな |
類 | フフ。知れば知るほど、ここは興味深いねえ |
類 | ――ぬいぐるみくん、協力してくれてありがとう。 気をつけて帰るんだよ |
ミク | あっ☆ 類くんだ~! |
リン | わーい♪ 遊びに来てくれたのー? |
類 | やあ、ミクくん、リンくん。 実は、このセカイにいるぬいぐるみ達が どうやって動いているのか気になっていてね |
類 | ときどき時間を見つけては ぬいぐるみくんに協力してもらって、 調べさせてもらってるんだ |
リン | そうだったんだー! ねえねえ、調べるって、どうやるの? |
類 | 本当は分解するのが一番早そうなんだけど、 さすがにそれはできないから、なでさせてもらっているよ |
類 | (まあ、それでわかるのも体の中に、 何も埋めこまれてはなさそう、ということだけだけどね) |
ミク | よしよししてあげるのが、調べるなの? |
類 | そうだよ。それならぬいぐるみ達も怖くないみたいだしね。 むしろ、もっとなでてほしいって、 進んで研究に協力してくれるんだ |
ミク | わあっ! じゃあきっと、 類くんのなでなでが上手なんだね♪ |
ミク | 類くん、ミクのこともなでなでして~? |
リン | あっ、ずるーい! リンもリンもっ! |
類 | フフ、上手かどうかはわからないけれど、 じゃあ、順番にね |
類 | やあ、司くん! |
司 | オレはやらんぞ |
類 | おや? 僕はまだ何も言っていないよ? |
司 | 顔を見ればわかる。 また無理難題を持ってきたとな |
類 | フフ。残念ながら違うよ。 次の休み、寧々やえむくんを連れて ちょっと出かけないか、というお誘いさ |
司 | む、出かける? どこにだ? |
類 | リアル脱出ゲームさ。 最近、ストーリー性がいいと話題の脱出ゲームがあってね |
類 | 様式は違うけれど、あれも一種のショー。 いい勉強になると思うし、どうかな? ああでも、『オレはやらん』と言っていたっけ…… |
司 | う……話も聞かずに悪かった。 オレもぜひ、行かせてもらおう |
類 | フフ、そうでなくちゃね。 じゃあ、チケットが取れたらまた連絡するよ |
司 | ああ、頼んだぞ! |
寧々 | ……あれ、類? 何か撮ってるみたいだけど、どうしたの? |
類 | これかい? ネネロボが、より人間らしい仕草や動きを 習得できるように、人の動きを録画しているんだよ |
寧々 | 人間らしい仕草や動き……? たとえば? |
類 | 気持ちが弾んでスキップをするとか、 落ちこんでいる友人の肩を叩いて慰めるとか、かな |
寧々 | スキップは……まあ、コサックダンスできるし、 いけそうな気がするけど…… |
寧々 | 落ちこんでる人の肩を叩くのはムリじゃない? 頭身的に |
類 | 大丈夫。届くように、ネネロボが浮けばいいんだから |
寧々 | 浮けばって……。 勝手に変な機能つけないでよ? |
えむ | みんなでお出かけ、わっくわっく~♪ ねえねえ、早く行こうよ! |
司 | こら、えむ! 前を見て歩け! あ、いや待て、勝手に行くんじゃない! |
寧々 | ……はあ。相変わらずうるさいんだから。ていうか、 ショーの衣装を探しに来たってこと忘れないでよ? |
えむ | はーい♪ |
司 | だから、勝手に行くんじゃなーい! |
司 | おい寧々、オレはあいつを連れ戻しに……ん? そういえば、類はどうした |
寧々 | え? さっきはすぐ隣に……って、いない? |
司 | まったく! あいつまで一体どこに……あ |
類 | ――へえ、このゴリラのお面、 なかなかのリアリティだね……。 何かしらショーに使えるかもしれない |
類 | それにこっちの、手を入れると噛まれる ジョーズの貯金箱のクオリティも素晴らしい。 これを、人がまるっとおさまるようなサイズにしたら―― |
えむの声 | あれれー? みんなどこ行っちゃったの? |
司 | ……こういう時は、オレ達がしっかりせねばな |
寧々 | うん、ほんとに…… |
司 | よし。オレはえむを捕まえに行くから、 お前はあいつを引きずってきてくれ |
寧々 | りょーかい |
えむ | 類くん類くん! 次のショーだけど、 森にお花畑を作ってる妖精さんのお話なんてどうかな? |
類 | 妖精か……いいね、面白そうだ。 ちなみに、ストーリーの案はあるのかな? |
えむ | うん! 人間にいたずらされて羽を失くしちゃった妖精さんが 人間の子供に助けてもらって、だんだんお友達になって、 ぽかぽかーってした気持ちになって、羽が元に戻るの! |
えむ | それで、妖精さんはその人間の友達と一緒に お花畑を完成させるの! |
類 | ふむ……。妖精の羽は、人間の子供と 心を通わせたことで治るのかな? |
えむ | そうだよ♪ えへへ、さっすが類くん! |
えむ | どうかな? おもしろいお話になりそうかな? |
類 | ああ。これだけの種があれば、 司くんが、それはもうみんなが笑顔になるような 素晴らしい花畑にしてくれるよ |
えむ | ……そうだね! あたし、司くんにも相談してくる! |
類 | ああ、頼むよ |
リン | やっほー、カイト兄っ! おしゃべりしに来たよっ☆ |
KAITO | ……俺は特に、話すことはないけど…… |
リン | えーっ? でもでもっ、 あたしはカイト兄と話すこといっぱいあるよ♪ たとえば…… |
リン | じゃっじゃーんっ☆ いっちー達が今度練習し始める、曲の楽譜だよ〜♪ |
KAITO | ……話って、音楽の話か |
リン | えへへっ、それならカイト兄も おしゃべりしてくれるって思ってっ☆ |
リン | ねっ、ふたりで弾いてみながら、 予習しておこうよ♪ |
KAITO | うん……それなら、いいよ |
リン | やったーっ☆ カイト兄、マジありがとー! |
KAITO | ……ルカは、あの子達をバンドの結成前から見てるんだよね。 最初は、すごくぎくしゃくしてたって、本当? |
ルカ | ふふ。今のあの子達からすると、 ちょっと信じられないわよね |
ルカ | でも本当に、セカイに来始めた頃のあの子達は、 すれ違ってしまっていたの |
KAITO | ……そうだったんだ |
ルカ | それでも、ちゃんと自分達の想いと向きあって、 本当の想いを見つけてくれたわ |
ルカ | 強いわよね、あの子達 |
KAITO | ……そうだね。なんとなく感じる。 4人で一緒にいられる場所にいたい、 つながっていたいっていう感じが…… |
KAITO | ……あの子達の演奏が、 これからどんな風になっていくのか楽しみだな |
ミク | ……このセカイも、だいぶ人が増えて賑やかになったな。 まあ、ちょっと元気すぎる子も中にはいるけど |
リンの声 | イエ〜イ! ミクぴょん、いる〜? |
ミク | ふふ、噂をすれば…… |
リン | あれれ? ミクぴょん、なんか今笑ってた? なんでなんで? |
ミク | なんでもない。 それより、用事があったんじゃないの? |
リン | てへっ☆ そうだったー! あのね、ルカ姉とめーこ姉が一緒にセッションしよーだって♪ |
ミク | オッケー! 今行くよ |
MEIKO | あ、いたいた! カイト、一緒に屋上に来てくれない? |
KAITO | ……屋上? |
MEIKO | 咲希とリンが、カイトの歓迎会をするぞって、 張りきってるんだよね |
KAITO | え……。別に、そんなのいいのに |
MEIKO | そんなこと言わないの |
KAITO | 本当は、もっと早くやる予定だったんだけど、 カイトがここや咲希達に慣れるまで待とうって、 様子を見てくれてたんだから |
KAITO | ……そう、だったんだ |
MEIKO | さあ、主役がいないとパーティーが始まらないんだから! 行くよ、カイト! |
KAITO | ……わかった。じゃあ、ちょっとだけ顔出そうかな |
咲希 | あっ! あいり先輩! こんにちはー! |
愛莉 | あら、天馬さんじゃない。 今日も元気いっぱいね! |
咲希 | はい! あ、そうだ! このあいだの配信見ました! |
咲希 | 普段のご飯の話、すっごく楽しかったです! あいり先輩のおうちは和食が多いって初めて知れたし、 ちょっと意外でした! |
愛莉 | ふふ。わたし達のメンバーの中だと、 雰囲気的には、雫の家が一番和食多そうよね。 でも実際、あそこは和食と洋食半分ずつくらいみたいね |
咲希 | あ、きっとしほちゃんがハンバーグみたいな 洋食のほうが好きだからですね! |
愛莉 | たしかに、好きな食べ物が和食か洋食かで分かれそうね! そうだ。あなたのおうちはどう? |
咲希 | えっ! う、うちですか!? |
咲希 | えっと、うちはお兄ちゃんがいっぱい食べるので、 和食洋食っていうより焼肉とか生姜焼きみたいな、 スタミナがつく感じのお肉系のご飯が多いかもしれないです |
愛莉 | へえ、そうなのね! やっぱり家によって、食べてるものって変わるのね |
雫 | あら、しぃちゃん、穂波ちゃん! 今からバンドの練習? |
志歩 | うん。……って、なんでくっついてくるの。 外ではやめてって、いつも言ってるでしょ |
穂波 | ふふっ。志歩ちゃんと雫先輩、本当に仲がいいね |
志歩 | いや、どう見ても一方的でしょ |
志歩 | ほら、さっさと離れて。 そっちも、ダンスとかの練習あるんじゃないの? |
雫 | そうね……。遅れたらいけないし、そろそろ行くわ |
雫 | 穂波ちゃん、また今度美化委員会で会いましょ? それで、しぃちゃんのこといっぱい聞かせてね |
穂波 | はい、任せてください |
志歩 | ……ねえ、前から気になってたけど、美化委員の時ってどんな話するわけ? |
穂波 | そんなにたいしたことじゃないよ。 練習中に志歩ちゃんがこういうことを言ってくれて、 すごく勉強になった、とかそういうのだよ |
志歩 | 穂波だしヘタなこと言わないとは思ってたけど……。 まあ、それくらいならいいか |
愛莉 | じゃあ、雫。そこで待ってて。 このハンドタオルだけ買ってくるから |
雫 | うん。じゃあ待ってるあいだ、 路地にある雑貨屋さんにいるね |
愛莉 | あっ、ちょっと! 雫、ストップ! |
雫 | え? |
愛莉 | え?じゃないわよ。 アンタはすぐ迷子になるでしょうが! |
愛莉 | だから、大人しくここで待ってなさい! で、わたしが戻ったらそこの雑貨屋さんに一緒に行きましょ? |
雫 | そうね。愛莉ちゃんと一緒に見たほうが楽しそう。 じゃあ、ここで待ってるね |
ミク | ……メイコ |
MEIKO | ミク……? ……どうかした? |
ミク | メイコは……まだ遠くから、まふゆ達を見守るの? |
MEIKO | そのつもりよ |
ミク | そっか…… |
MEIKO | ……何か、不都合でもあるかしら |
ミク | わたしは、ないよ。 でも……メイコは、それでいいの? |
MEIKO | ええ、もちろん。 私はこの在りかたを変えるつもりはないわ |
リン | あ…… |
リン | ……今日はケンカしてないんだ? |
ルカ | あら……、ケンカなんていつもしてないわよ? |
MEIKO | ……そうね。ルカにとっては、ただのじゃれ合いでしょうし |
ルカ | ええ。可愛いでしょう? |
MEIKO | そうは思えないけど? |
リン | ………… |
リン | (……やっぱり、ケンカしてるのかも?) |
リン | ……まだ? |
絵名 | 全然まだ。ほら、じっとしてて |
瑞希 | あ、絵名。またリンの絵を描いてるの? 見せて、見せて! |
絵名 | ちょっと、まだできてないんだからのぞかないでよ |
瑞希 | えー。ちょっとくらい見せてくれてもいいのに |
絵名 | 今はダメ。リンが我慢してくれてるあいだに ラフ終わらせないといけないんだから、あとにして |
瑞希 | ちぇー |
瑞希 | リン、モデルを引き受けてあげたんだね |
リン | ……ここに座ってるだけでいいって言われたから |
リン | でも、動くとうるさい |
絵名 | 当たり前でしょ。デッサンが狂っちゃうし |
瑞希 | あはは。じゃあ、絵名がラフを描き終わるまで、 暇つぶしにちょっと話してようよ |
リン | ……いいよ |
瑞希 | ねえ、絵名! ボクも協力するからさ、 あとでその絵、ちゃーんと見せてね! |
絵名 | 瑞希……。 わかった、じゃあリンのご機嫌取りよろしくね |
瑞希 | ……あ、メイコ。最近、よく会うね~ |
瑞希 | 別に、お互い探してるわけじゃないのに、 なんでだろうね? |
MEIKO | 瑞希が前よりも、よくここに来るようになったからでしょ? |
瑞希 | あはは……。それは、まあそうだよね |
瑞希 | なんか、こっちのほうが居心地よくて…… |
MEIKO | 居心地がいいなら、いればいいわ。 私には関係ないから |
瑞希 | あ…… |
瑞希 | 居心地がいいなら、いればいい……か |
瑞希 | (ありがとう、メイコ) |
瑞希 | 奏、まふゆ、聞いてよー! 絵名ってばひどいんだよ! |
奏 | え、どうしたの? |
瑞希 | ふたりで映画見たんだけど、ボクめちゃくちゃ感動してたのに 隣でスンって顔しててさー |
瑞希 | おもしろくなかったかなって、心配になって聞いたら……。 ネタバレ見て知ってたって言うんだよ!? |
絵名 | 見たくて見たんじゃないし。 口コミサイトに評判見にいったらネタバレ踏んじゃったの |
奏 | あー……。あるね。そういうこと |
瑞希 | もー、ネタバレ見ちゃう危険あるってわかってるんだから、 見なきゃいいのに |
絵名 | 軽く予習していこうと思っただけだってばー |
まふゆ | ……学校の予習はめんどくさいとか その場で理解すればいいって、 よくナイトコードで言ってるのに |
絵名 | それとこれとは別。お金と時間使うんだから、 最大限楽しみたいでしょ |
まふゆ | でもネタバレ見て、瑞希みたいに感動できなかったんでしょ? |
絵名 | う…… |
瑞希 | やーい、絵名のドジっ子~ |
絵名 | うるさい |
奏 | うう……。まぶしい……目が、焼ける…… |
瑞希 | あはは……。目が慣れるまで、ボクの影に入ってたら? |
奏 | そうしようかな…… |
瑞希 | そういえば奏ってさ、お日さま浴びて ポカポカ気持ちいいなぁって、思うことない? |
奏 | 昔はあったと思うけど……。今は全然かな |
瑞希 | うーん、カーテン閉めっぱなしの生活に 慣れすぎちゃってるんだね~ |
瑞希 | それにしても、太陽がまぶしくて目が焼ける~なんて、 吸血鬼みたいだね |
奏 | ……ひょっとして、前世がそうだったのかも? |
瑞希 | あははっ! かもしれないね! |
瑞希 | あれ、まふゆだ! やっほー♪ どこかに出かけてたの? |
まふゆ | ……予備校 |
瑞希 | あ、そっか! 週末はいつもそうだったね。 ちなみに、今日は何を勉強したの? |
まふゆ | 今日は数学の強化日だったから、1日ずっと数学 |
まふゆ | 三角関数から始まって、指数関数と対数関数、 あとは微分と積分。それから—— |
瑞希 | ス、ストップストップ! ありがとう、もう大丈夫…… |
瑞希 | (ひぇ……そんなに数字つめこんだら、 ボク絶対、知恵熱出ちゃうよ!) |
瑞希 | そういえばこの辺だったっけ? 弟くん達と会ったのって |
絵名 | そうだね。あれ、ほんとびっくりした |
瑞希 | だね! けど、奏に弟くんを紹介できてよかったな~。 ほら、まふゆにはちょっと前にたまたま会って紹介してたし、 あとは奏だけだったから |
絵名 | ていうか、なんでそんなに彰人のこと紹介したがるわけ? |
瑞希 | ん~。やっぱり、絵名の反応がおもしろいから? |
絵名 | 言うと思った……。こっちは猫かぶってる彰人見ると、 なんかムズムズするから嫌なんだけど |
瑞希 | あはははは! 今のウゲーって顔、 弟くんが奏に自己紹介した時のこと思いだすな~♪ |
絵名 | ちょっと、瑞希! 人の顔見て笑いすぎだから! |
穂波 | あ、宵崎さん! こんにちは……って、 どうしたんですか? なんだかお疲れみたいですけど…… |
奏 | あ……今日、サークルの新曲アップの 打ち上げがあるって忘れてて……徹夜しちゃって |
穂波 | ……そうだったんですね |
穂波 | よかったら、温かいお茶を飲みながらひと息つきませんか? すぐ近くに、のんびりできるカフェがあるんです |
奏 | ……今は帰る気力もないし、そうしようかな |
穂波 | ありがとうございます。 それじゃあ、行きましょうか |
レン | そういえば、楽器が置いてある教室をのぞいたんだけど、 やたら星のシールが貼ってあるシンセがあったんだよな |
リン | あ、それあたしがよく使ってるやつ |
レン | やっぱりリンのか。 あのシール、どんな意味があるんだ? |
リン | あ、あれ? サッキーがくれたからデコってみたんだ♪ |
リン | でも、なんかあのシールを貼ってから、 シンセの音がキラキラって聴こえる感じがするんだよねー♪ |
レン | キラキラって……本当か? |
リン | ホントホント! 一緒に演奏すればきっとわかるよ! ほら、行こっ! |
レン | え? お、おい、引っ張るなって! |
レン | なあ、穂波。この曲なんだけど…… |
穂波 | あ、これ……。前の練習でわたしがリズムを取れなくて、 うまく叩けなかった曲だ…… |
レン | 実はオレも苦戦しててさ。 練習やってるうちにわけわかんなくなっちゃったんだ |
レン | 本当はできるやつに聞くのがいいんだろうけど……。 なんかちょっと悔しいじゃん? |
レン | だから一緒に練習して、 次の練習までには完璧にできるようになってやろうよ |
穂波 | うん、そうだね! 一緒に頑張ろう、レンくん! |
レン | なあカイト。ここにあるCDの中で、 カイトのオススメってどれ? |
KAITO | …………。これ、かな…… |
レン | へえ、オススメポイントは? |
KAITO | ……技術が高いし、バンドとして、まとまりもいい……と思う |
KAITO | 志歩がベーシストを目指すきっかけになったバンドの CDだから……聴いてみて |
レン | すごい、ベタ褒めじゃん! サンキュー、カイト。これ聴いてみるよ! |
レン | この学校、なかなか広くて探検のしがいがあるじゃん |
レン | えーっと、屋上にはさっき行ったし……。 あ、見つけた教室を全部のぞいていくか! |
レン | 何があるか楽しみだな! |
咲希 | ねえ、知ってる? 最近公開された、4人の女子高生達がバンドを組んで、 プロを目指すっていう映画! |
穂波 | あ、それCMで見たことあるかも。 たしか、アメリカで実際にあったお話をもとにしてるんだよね? |
咲希 | そうそう! しかも、上手になっていく感じを リアルに出すために、演奏未経験のキャストを わざわざ選んだって! |
一歌 | え……その映画のCMなら私も見たことあるけど、 未経験な感じ全然しなかったよ |
咲希 | うん! 本当すごいよね! ねえ、参考にもなるかもしれないし、みんなで見に行かない? |
志歩 | まあいいんじゃない? いい刺激にもなりそうだし |
咲希 | やったー! しほちゃんからお許しがでたー! |
一歌 | じゃあ、今度の練習の前に見に行くのはどう? |
穂波 | あ、いいね! 映画を見てわたし達も頑張るぞ っていう気持ちで練習できそう |
志歩 | じゃあ、そうしようか |
咲希 | わーい! みんなありがとう♪ えへへ、楽しみだなあ |
志歩 | 穂波……。うん、期待してる |
一歌 | 穂波のお弁当、彩りもよく考えられてて、すごいね |
一歌 | 自分で作ろうとすると、冷凍食品ばっかり使っちゃって、 厚焼き卵くらいしか、明るい色がないんだよね |
穂波 | 朝、お弁当用に何か作ろうと思うと、 結構大変だもんね |
穂波 | あ、もし苦手じゃなかったら、マリネとかオススメだよ。 お野菜を酢で漬けておくだけでできるし、 彩りもすごく鮮やかになるよ |
一歌 | 酢で漬けるだけか。それなら私でもできそうだし、 朝バタバタしなくてよさそうだね |
一歌 | 穂波、そのマリネのこともっと教えてほしいな |
穂波 | うん! まず、オススメの野菜はパプリカだよ。 甘みも出るし、色もすごく綺麗だから。それから―― |
咲希 | ほなちゃん、さっき買ったラメ入りのアイシャドウなんだけど、 それ使って、ほなちゃんにもメイクしていい? |
穂波 | えっ、わたしに? |
咲希 | うん! 友達とのおそろいメイクっていうのがしてみたくて! お願い……! |
穂波 | ふふ、いいよ。 おそろいメイク、わたしも興味あるから |
咲希 | 本当!? ありがとう、ほなちゃん! えへへ、がんばってかわいくメイクするね♪ |
穂波 | あっ、志歩ちゃん! これからバイト? |
志歩 | うん。今日出演予定だったグループに、 欠員が出たらしくて。トラとして弾くことになったんだ |
穂波 | そうなんだ…… |
穂波 | いつも思うけど、すごいね。 初めて一緒に演奏するバンドの人達もいるんだよね |
志歩 | でも、向こうもこっちが対応できる範囲で 考えてくれるし |
志歩 | それに、いろいろなバンドと組ませてもらうことで、 演奏とか、音を合わせる技術も上がるからね |
穂波 | そっか……そうやって志歩ちゃんは 演奏の腕を磨いてきたんだね |
志歩 | まあね。あと最近は、それぞれのバンドが 大事にしてることとかも聞くようにしてる |
志歩 | 4人で、もっといいバンドにしていけるようにしたいから |
穂波 | 志歩ちゃん…… |
穂波 | 志歩ちゃん! わたしももっともっとうまくなって、 志歩ちゃん達を支えられるように、きっとなるから |
志歩 | 穂波……。うん、期待してる |
遥 | ――よし。これで次に私達が配信する『振りコピチャレンジ』、 だいたい決まったね |
みのり | うん! 遥ちゃん、考えるの手伝ってくれてありがとう! |
ルカ | あら~、なんだかおもしろそうな企画ね。 どういう企画なの? |
みのり | えっと、配信を見てくれてるみんなに、 わたし達に振りコピしてほしい曲をアンケートして―― |
みのり | 一番になった曲の振り付けを持ち時間10分で覚えて、 誰が一番正確に覚えられたかを競う企画だよ |
遥 | 前に一度、みのりが挑戦してくれたんだけど、 いい緊張感や臨場感出て、見てくれてるみんなも きっとドキドキしながら見ててくれたと思うんだ |
みのり | あの時は失敗しちゃったけど、 でも、趣味を振りコピっていってる以上、No.1は譲らないよ! |
ルカ | ふふっ。これは白熱した勝負になりそうね。 楽しみだわ♪ |
ミク | ………… |
こはね | あれ? ミクちゃん、悩みごと? |
ミク | そういうわけじゃないんだけど…… |
ミク | このあいだ、サンドイッチを作る手伝いをしたのに、 やらせてもらったのがパンに具を挟むことだけだったんだよね |
ミク | もっといろんなことがしたかったのに |
杏 | (あはは……。メイコさん、 包丁は持たせたくなかったんだな……) |
こはね | んー。役割を分担して、 流れ作業でやったほうが早いから、かな? |
ミク | ああ、なるほど。 のんびりしてるとパン、パサパサになったりするしね |
杏 | (多分、違う……!) |
こはね | ちょっとしたことでもすごく助かるんだよって、 うちのお母さんも言ってたから、 メイコさんはすごく助かったと思うな |
ミク | ……サンドイッチ作り終わったあと メイコも、ものすごくほっとした感じだったし、 たしかに、役には立ててたのかも |
杏 | (それも多分違う……! でも……) |
杏 | (言えないーーーっ!!) |
こはね | みのりちゃん、お父さんの知り合いが 動物園のチケットをくれたんだけど、 よかったら一緒に行かない? |
みのり | ええっ、いいの!? ありがとう! 動物園なんて久しぶりだよ! |
こはね | うん、私も! あ、実はその動物園、 ヘビのふれあいコーナーもあるみたいなんだ |
みのり | へ、ヘビ!? それって、首に巻いたりするやつ……? |
こはね | ううん、日本で一番小さなヘビとのふれあいコーナーだよ。 小指よりも細くて、手のひらに乗るくらい小さいんだって |
みのり | わあ、そんなに小さいヘビがいるんだ! それなら怖くないし、わたしも興味あるかも! |
みのり | えへへ、他にどんな動物がいるのか調べておこーっと! |
こはね | 遥ちゃんって、毎日トレーニングをしてるって本当? |
遥 | うん。朝と夜にランニングしたり、 家では筋トレもしたりしてるよ |
こはね | わあ……みのりちゃんが言ってたとおり、 なんだかスポーツ選手みたい |
こはね | やっぱり、アイドルとして必要なことだから、だよね |
遥 | うん、私はね。体力的にはもちろんだし、 キレのあるダンスをするのにも必要だと思うから |
遥 | あとはインナーマッスルかな。 声量が増すし、肩とのどの力を抜いて リラックスした状態で歌えるようになるから |
こはね | なるほど……。私ももっと歌うまくなりたいし、 筋トレしてみようかな…… |
こはね | でも、ちゃんと続けられるか心配だな |
遥 | 無理に筋トレを始めなくても、ロングブレスの練習や ストレッチしながらの腹式呼吸とか、 意識する方法はいろいろあるよ |
遥 | だから、こはねにあった方法で試してみてほしいな |
遥 | (杏に『私の可愛い相棒がバキバキになっちゃう』って 文句言われるような気もするし……) |
こはね | うん、いろいろ調べてみるね! ありがとう、遥ちゃん |
杏 | ――それでこはねのすごいところは、 初心者ではかなり大変な量の練習を、 最初の頃からきっちりこなしてきてるところでさ! |
こはね | あ、杏ちゃん。恥ずかしいから、そのへんで…… |
遥 | ふふ。こはねのことを話しだすと、杏は止まらなくなるね |
みのり | (……こはねちゃん、いいなあ。 わたしも、遥ちゃんが堂々と誇れるような 仲間になれてたら……) |
杏 | ――あ、そうだ! せっかくだしさ、 遥が感じるみのりちゃんのいいところも、教えてよ |
みのり | えっ、杏ちゃん……!? い、いきなりそんな! |
遥 | もちろんいいよ。まず……、みのりは明るくて、 いつも笑顔だから見てるこっちも笑顔になれるの。 それから―― |
みのり | あ、あわわわわわっ……! |
みのり | は、遥ちゃんストーップ! それ以上ほめられたら、爆発しちゃうよーっ! |
みのり | おかしいなぁ……。たしかこの辺りに…… |
杏 | あれ、みのりちゃんじゃん! 道に迷っちゃった? |
みのり | 杏ちゃん! 実は、『Smile&Animais』っていう ペット用品のお店を探してるんだけど…… |
杏 | あー、その店なら知ってるよ! 店長さん、うちの父さんのカフェの常連だし |
みのり | えっ、ほ、本当!? |
杏 | うん。場所も知ってるし、案内するね! あ、ついでに、近道も教えてあげる! |
みのり | わあ、ありがとう! この辺り、細い路地とかもあって入りくんでるし助かるよ! |
みのり | (こはねちゃんから、杏ちゃんは顔が広くて この辺りにも詳しいって聞いてたけど……) |
みのり | (きっと、お父さんのカフェを手伝ってるからなんだね! 頼りになるなあ) |
遥 | そういえば昔は、ゲームセンターでもたまに勝負してたね |
杏 | あ、懐かしい! 格闘ゲームもだけど、 どっちがたくさん落とせるかって、 お菓子を落とすゲームでもよく勝負したねー! |
遥 | うん。でもだいたい途中で、食べたいお菓子を落とすのに 集中しちゃうんだよね |
杏 | そうそう! で、お互い戦利品を交換したりね! |
遥 | ……話をしてたら、やりたくなってきちゃったな。 ちょっとやってく? |
杏 | そうだね! 行こっ! |
ミク | ルカ~、もうすぐショーの時間だよーっ☆ |
ルカ | ぐ……ぐぐっ? |
ミク | え? んー、今のは、 『お客さんいっぱい来てくれてる?』って聞いたの? |
ルカ | ぐぐー……ぐっ? |
ミク | むむむ~、違ったみたい |
ミク | ルカの寝言、だいぶわかるようになってきたけど、 これは新しい言葉なのかも! |
ミク | よーし! メイコにも聞いてもらおうっと♪ ――おーい、メイコー! |
レン | ううー……。主人公が仲間を助けるシーン、どうしようかな。 天井から降りてくる……だと変だよねえ |
リン | ――レ~ンっ! こっち向いて、あーんして♪ |
レン | え? あーん……ふぇっ!? な、何これ!? 口の中でしゅわしゅわパチパチするーっ! |
リン | えへへ、えむちゃんがくれたお菓子だよ♪ レンってば、さっきからずーっと悩んで、 難しい顔してたからおすそわけー! |
レン | ありがと、リン! びっくりしたけど、 おいしかったし、すっごい口の中が楽しかった! |
レン | あ……。なんだろう、なんだかすっごくいいアイディアが あとちょっとで出てきそうな気がする! |
リン | きっと、もっとしゅわしゅわパチパチが必要なんだよ! まだあるから、いっぱいしゅわしゅわパチパチして! |
レン | わかった! よーし、絶対いいアイディア思いつくぞー! |
MEIKO | ねえ、カイト! 次にやるショーで使うセットのことで 話したいんだけど、いいかしら? |
KAITO | あ、もしかして超巨大ブランコのことかい? それなら、なんとか作れるように 必要な物を集めてるところだよ |
MEIKO | そう! それについて話したかったの! すごいわ、カイト。どうしてわかったの? |
KAITO | メイコが一生懸命、設計図を作っているのを見ていたからね。 打診があったらすぐ作業に取りかかれるようにって 思っていたんだ |
MEIKO | さっすがカイトだわ! 頼りになるー♪ |
MEIKO | そこまで先読みされてるってことは、その超巨大ブランコで 360度大回転からの大ジャンプを カイトに決めて欲しいってことも、バレちゃってるわね~ |
KAITO | え……。 あれ、君やミクがやるんじゃなくて僕がやるのかい!? |
冬弥 | 神代先輩と司先輩、今日も先生がたに追いかけられていましたね。 何かあったんですか? |
類 | フフ、次のショーの演出で 地面を爆発させたいシーンがあるんだけれど、 学校以外にいい地面がある場所がなくてね |
類 | だけど、青柳くんには悪いことをしたね。 尊敬する司くんが先生達に追いかけられる様は、 あまり見たくはないものだろうし |
冬弥 | あ……いえ、俺はなんだか大変そうだなと思うくらいなので、 気にしないでください |
冬弥 | それに司先輩は、巻きこまれないより 巻きこまれるほうを選ぶと思います。 仲間が関わっていることですしね |
類 | フフ、そうだろうねえ |
類 | (遠慮したらしたで『手加減しただろ』と怒られてしまうし、 こちらも喜んで巻きこませてもらおうかな) |
司 | そういえば、彰人。 お前にもきょうだいがいるそうだな? |
彰人 | え? まあ一応…… |
司 | きょうだいはいいよな! 大切な人の笑顔が見られるだけで、疲れも吹き飛ぶしな! |
彰人 | いや、うちはそういうのないっすね |
司 | なぬ!? ……もしや、複雑な家庭事情でもあるのか!? |
彰人 | 別にそういうわけでもないっすけど……。 単純に性格の違いとか、 姉と弟と、兄と妹の違いじゃないっすかね |
司 | なるほど……。ちなみに、関係は良好なんだな? |
彰人 | コンビニにパシらされること以外はわりと |
司 | そ、そうか。ふむ……きょうだいにも いろいろな在りかたがあるわけだな |
司 | 冬弥、今度時間がある時にでも、久しぶりに我が家に来ないか? |
冬弥 | えっ。それは嬉しいですが、何かあったんですか? |
司 | 実はな、近々あるストリートミュージシャンの一生を 題材にしたミュージカルが上演されるんだが…… |
司 | 見に行く前に、お前からストリート音楽について、 聞いておきたくてな |
冬弥 | あるストリートミュージシャンの一生……。 そのミュージカル、俺も興味があります |
司 | お、では話を聞いたあと、その足で劇場に行くのもいいな! |
冬弥 | はい。あ、それとストリート音楽の知識なら、 彰人のほうがすごいので、 彰人からも聞いたほうがいいと思うのですが…… |
司 | おお、そうなのか! ではぜひ話を聞きたいな。 そのほうが知識も深まって、よりミュージカルも楽しめそうだ |
冬弥 | わかりました。 それじゃあ彰人にも声をかけてみますね |
類 | おや、東雲くんじゃないか。 君も購買からの帰りかい? |
彰人 | え、そうっすけど…… |
類 | なるほど。じゃあ、ものは相談だけれど―― そちらのメロンパンとこのチキンサラダを交換しないかい? |
彰人 | 別にいいですけど。 センパイ、メロンパン好きなんすか? |
類 | いや、別に。 単純に、僕は野菜全般がダメでね |
彰人 | は? じゃあなんでチキンサラダなんか買ったんすか |
類 | さあ、なぜだろうね? |
類 | フフ。東雲くんが交換に応じてくれて助かったよ。 では―― |
彰人 | ……あの人、マジで何考えてんのかわかんねえ |
彰人 | いや、ひょっとして……何も考えてない、のか? |
リン | ねえねえ、いっちー! いっちーがやってる学級委員ってすごいらしいじゃん! |
リン | あたしについてこい!みたいな感じで、 クラスのみんなを引っ張ってくって、サッキーから聞いたよ♪ |
一歌 | えーっと、間違ってはないんだけど、 そこまでリーダーシップを発揮するようなものじゃないよ |
レン | そっかー。一歌がみんなを引っ張ってくとこ 見てみたかったのに |
リン | だねー……。あ、じゃあさ! お試し的な感じで、 『私についてこい』キリッってやってみてほしいなー! |
レン | お、いいね! キリッのところは決め顔でよろしく! |
一歌 | えっ!? えっと…… |
一歌 | わ……『私についてこい』!! |
レン | いいね、かっこいいじゃん! |
リン | だね! これはみんなにも見せてあげないと! ねえねえ、みんなー! |
一歌 | あっ! リ、リン、それはダメ……! |
ルカ | あら……。いい香りがすると思ったら、 ミクとまふゆでティータイム中だったのね |
まふゆ | ルカも飲む? |
ルカ | ええ、いただこうかしら |
ミク | ルカ、どれがいい? ローズにオレンジ……あと、アップルとピーチもあるよ |
ルカ | じゃあローズにするわ。 だけど珍しいわね、ティータイムだなんて |
ミク | ……まふゆ、前は味がした物も、 どんな味か、思いだせなくなってる |
ミク | だから……わたしが教えて、 思いだす手伝いをしようと思って…… |
ルカ | そう……。それなら、ごちそうになるお礼に 私も思いだす手伝いをしようかしら |
まふゆ | うん。……ありがとう、ルカ |
まふゆ | 星乃さん、委員会活動にもだいぶ慣れてきたね。 今日の話しあいで出してくれた意見、すごく良かったよ |
一歌 | ありがとうございます。 ……一応、自分で立候補して学級委員になったので、 これくらいは役に立たないと |
まふゆ | 立候補だったんだね。私と同じで、クラスの子や 先生に薦められてなったのかなって思ってた |
一歌 | あ、でもそんなにかっこいい感じじゃないんです。 誰もやる人がいなかったから……。 それに私、その時はまだバンドもやってなかったので |
まふゆ | ふふ。理由はなんであれ、 自分の意思で手を挙げるってすごいことだと思うな |
まふゆ | 星乃さんは責任感もあるし、気づかいもできるから、 学級委員にすごく向いてると思う。 これからもよろしくね |
一歌 | 朝比奈先輩……。 はい、よろしくお願いします! |
まふゆ | (……部活の話しあいで、昼休み潰れたな。 購買に行く時間もないし、ごはんは別に食べなくてもいいか) |
一歌 | 朝比奈先輩、こんにちは。 今から購買に行くんですか? |
まふゆ | そのつもりだったけど……。 チャイム鳴っちゃいそうだから、教室に戻るところだよ |
一歌 | ひょっとして、お昼買えてないんですか? だったら、これどうぞ! |
まふゆ | ……焼きそばパン? |
一歌 | はい、とっても美味しいんですよ! いつも2、3個買っているので、よかったら……って、そうだ。 先輩、こういう総菜パンって好きじゃなかったりしますか? |
まふゆ | ううん、そんなことないよ。 じゃあ、お言葉に甘えてもらっちゃおうかな |
一歌 | よかった……! ぜひ食べてみてください |
まふゆ | ふふ。ありがとう、星乃さん。 大事に味わって食べるね |
穂波 | あの、朝比奈先輩。 ちょっと相談があるんですが…… |
穂波 | 先輩みたいにみんなから頼りにされるようになるには、 どうしたらいいんでしょうか? |
まふゆ | え? 望月さんは十分、 周りから頼りにされてると思うけど…… |
穂波 | ……そうでしょうか? |
まふゆ | うん。特に奏なんて、 望月さんが家事代行をしてくれてなかったら、 きっと体を壊しちゃってただろうしね |
まふゆ | 大丈夫。望月さんはすごくしっかりしてるし、 頼りになる人だと思う。だから、自信持っていいんじゃないかな |
穂波 | ……! はい、ありがとうございます。朝比奈先輩 |
穂波 | (一歌ちゃんから、先輩のことを尊敬してる1年生が たくさんいるって聞いたことあったけど……) |
穂波 | (朝比奈先輩に言われると、本当に大丈夫かもって思える。 ……尊敬する子が多いのもわかるな) |
奏 | ………… |
一歌 | (あ……。試聴コーナーにいるの宵崎さんだ) |
奏 | ……サビの前のコード進行、なんだか不思議だな。 でもここをよくある進行に変えてしまうと、 この曲の世界観が崩れる―― |
奏 | 耳馴染みはあまりないけど、曲の世界観を印象づけるために あえてこういう進行にしてるんだろうな。あとは…… |
一歌 | …………あ、あの、宵崎さん |
奏 | ……わっ! ほ、星乃さん? |
一歌 | 驚かせてしまってすみません。 すごく真剣に曲を聴かれてたので、 声をかけるのやめようかとも思ったんですが…… |
一歌 | えっと……全部口に出して言われてたので、 一応、教えておいたほうがいいのかなって…… |
奏 | ぜ、全部? えっと……恥ずかしいところ見られちゃったね |
一歌 | ふふ。周りには誰もいなかったので、大丈夫ですよ |
一歌 | (照れた宵崎さん、可愛いな) |
一歌 | あっ! こんにちは、宵崎さん |
奏 | 星乃さん? えっと、こんにちは…… |
一歌 | (思わず声掛けちゃったけど、えっと……) |
奏 | (な、何か言ったほうがいいんだろうけど……。 どうしよう……) |
一歌 | えっと……宵崎さんはお出かけですか? |
奏 | あ、うん。ちょっと用事があって。 ……星乃さんも? |
一歌 | は、はい。私はバイトに行くところです |
奏 | そっか…… |
一歌・奏 | 『…………』 |
一歌・奏 | (会話が続かない……) |
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